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A06班: 冥王代生命学の創成公募班

限られたアミノ酸のみから原始タンパク質が構築できるか?
(小田 彰史・名城大学)

 現在存在するタンパク質は主に約20種類のアミノ酸(Magic 20)から構成されている。しかし原始地球環境下でMagic 20全てがそろっていたとは考えにくく、原始タンパク質は限られたアミノ酸のみ(例えばGly, Ala, Val, Aspのみ)を使用していたと考えられることが多い。しかし一方で、限られたアミノ酸のみからなるタンパク質が多様な立体構造を構築しうるか否かについては十分検討されていない。
 そこで本研究では、原始タンパク質の構造・機能を推測するために、限られたアミノ酸のみを使用して多様な立体構造をもつタンパク質を作ることが可能か、分子シミュレーションによって検討する。いくつかの「限定アミノ酸セット」を用意し、限られたアミノ酸をランダムに並べた配列が何らかの立体構造をとりうるかを検討し、アミノ酸のどのような組み合わせがもっとも効果的に多様な立体構造を構築しうるかを明らかにする。これによって原始タンパク質を構成していたアミノ酸がどのようなものか、また原始タンパク質はどのような立体構造および機能をもっていたのかを推測する。その過程で、Magic 20に含まれないβ-アミノ酸などを構成要素として用いた場合についても調査し、なぜこれらのアミノ酸がタンパク質の構成要素から外れたのかを考察する。多数の原始タンパク質候補の立体構造を実験的に解明するには莫大なコストがかかる。そのため本研究では分子シミュレーションによる立体構造の予測を行い、比較的コストをかけることなく限られたアミノ酸のみを用いたタンパク質の立体構造を推定する。